これなが宙 メールマガジンNo.2(2017/07/25)

メルマガ 第2号

近畿地方も梅雨が明け、昼間の暑さはとても厳しくなりました。ただ私の住む椋川は、梅雨明けと同時に湿度が下がったので、朝晩は涼しく感じるようになり、若干過ごしやすくなっています。

メルマガNo.2では6月定例会での一般質問と、地域住民の足を守る地方公共交通について取り上げます。

● 森林資源や地域文化を活かしたソフト事業の重要性
高島市の森林面積は陸地面積の72%を占めており、大きな地域資源であるとともに、森林環境の保全と利用・活用は高島市にとって最重要テーマのひとつです。
長年、高島市内で林業や山村文化と触れ合える体験活動プログラムを展開してきた「高島森林体験学校」が12月に廃止となります。森林体験学校が行ってきたような山村でのソフト事業(体験活動事業)は、「やまのこ事業」のような教育活動のみならず、森林環境整備による企業研修や観光にもつながっています。

問 「高島森林体験学校」のこれまでの事業成果についてどのように評価していますか?
答(農林水産部長) 「森林体験学校」は間伐体験や森林整備ボランティアをはじめ、親子が共同で行う学習机の製作など、体験を通した学習プログラムを年間にわたって実施してきました。半数以上が市外からの参加であり、多くの方が高島市に訪問され、市民との交流も図ることができたと考えております。

問 「森林体験学校」では、地域の方を指導員として招いたり、地域の活動と連携したプログラムを作っていましたが、その効果についてどう評価していますか?
答(農林水産部長)マキノ町の浦地区での森林整備プログラムの参加者が、地域のブランド米「千手米」への応援者へとつながっていき現在も継続する、というような例があります。ソフト事業の実施は、地域の魅力を再発見したり、地域の中に眠る新たな資源の可能性や気づきを掘り起こし、人々にやる気を喚起したり活力を生むきっかけを与えている部分もあると考えています。

問 企業研修の受け入れについてはどのように評価されていますか?
答(商工観光部長) 企業研修はキャンセルが少なく、観光客の動きの少ない平日に受け入れできるなど、メリットが大きいものと認識しております。
また宿泊を伴うケースも多く、地域経済への波及効果も高いことから受け入れ態勢の充実を図ってまいりたいと考えております。さらには人材を育む地域として、高島市のイメージ向上にもつなげていければと期待もしております。

問 森林資源や地域文化を活かしたソフト事業について、高島市として今後どのように取り組もうと考えていますか?
答 (農林水産部長)各種ソフト事業のノウハウは森林公園くつきの森をはじめ、各種事業の実施主体に蓄積をされていると考えていますが、現在は同じようなプログラムが重複して実施されている傾向もあり、複数のプログラムを統一し、あるいは連携を持たせて実施し、さらに効果を高めたいと考えており、事業を整理し、ノウハウや人材を集中させていきたいと考えております。なお事業の実施主体は、森林公園くつきの森を中心としながら、各種団体や市民の皆さんの協力・連携を深めて事業を発展させ、地域振興にも貢献させてまいりたいと考えております。

★ 耕す高島 ★

「地域住民の足を守る工夫」

2017年7月14日に政務活動費を使って、地域公共交通を守る工夫について勉強してきました。そこで学んだことを報告します。

地域住民の足である公共交通は、マイカーの普及・人口減少・少子高齢化などの社会的背景と、運転手不足・燃料費の高騰・環境対策のための車両費用増加などの事業者側の背景から、「路線縮小・運賃値上げ」というサービス低下→「利用者のさらなる減少」→「路線縮小」・・・という負のスパイラルに陥っています。
一方で地域では、高齢化や自動車免許の自主返納などで、公共交通を必要とする人の割合は増えているという現状もあります。
地域公共交通に求められる役割というと「地域住民の移動手段」に焦点があてられがちですが、公共交通を利用することによって外出しやすくなることから
「まちのにぎわい創出」
「外出機会の増加による健康増進」
「観光旅客などの来訪者の移動利便性・回遊性の向上による人の交流の活発化」
などの効果が期待できます。そのため、単純な“採算性”だけではなく、上記のような効果が生む価値を定量化することが重要であるし、まちづくりや観光振興などの地域戦略との一体性確保が重要となります。

地域全体を見渡した公共交通ネットワークを形成するためには、地域特性に応じた多様な交通サービスの組み合わせを検討する必要があります。また自治体をまたぐような広域的な協力も場合によっては必要となります。何より大切なのは住民や交通事業者を含む関係者の協力・連携で、「どうやったら利用しやすいか」といった住民の意見が成否を握っています。
地域公共交通活性化・再生法では、「自治体」「公共交通事業者」「道路管理者」「利用者(市民)」等を構成員とした協議会をつくり、合意を得られれば規制を緩和できることになっています。例えば町内会や自治会が自家用車をつかって有償運送をすることも可能なのです。

高島市では、定期バス路線以外にデマンド方式のバスやタクシーが事業者によって運行されており、いわゆる「交通空白地」はありません。しかし、なかなか利用者が増えず走らせれば走らせるほど赤字になってしまっている状況です(一定程度の赤字はやむを得ないと思われますが)。また、無償の外出支援サポートもありますが、ボランティア頼みでは継続性の不安もあります。まずは、既存のデマンドバスやデマンドタクシーの乗りやすさの工夫や、認知度アップ、利用方法の告知をしっかり図ると同時に、交通手段としてとらえるのではなく、バスの中がまるでサロンになるような乗車して楽しくなるような工夫も考えられます。また、中山間地では自治会やNPO法人などが運営する自家用・有償運送の可能性について探っていきたいと考えています。
どのような方法をとるにしても、高島市は市域が広く、旧町村ごとに様々な条件があります。地域の実情に合わせ、市民の声をしっかりと集めながら、市民が積極的に利用したいと思える公共交通を作っていかなくてはなりません。また実施に当たっては自己負担をどうするのか、というところも重要になります。赤字になれば税金などで補てんすることになる訳で、結局は自分たちの税金が使われることになります。自己負担と赤字補てんの割合については、とことん話し合うことが大切です。

2023年12月10日