美浜原発・高浜原発の再稼働に向けた住民説明会に参加して
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運転開始から40年を越えた”老朽原発”の美浜原発・高浜原発が年明けにも再稼働されようとしています。40年を越える原発が日本で動かされるのは初めてとなりますが、それに向けての”住民説明会”が12月19日に滋賀県の主催で高島市民会館にて開かれました。
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説明会の中で、原子力規制庁は美浜3号機、高浜1・2号機の審査結果について説明しましたが、「大飯原発の運転差し止め訴訟」で大阪地裁が先日示した「基準地震動の妥当性に対して“看過しがたい過誤、欠落がある”」という司法判断に対するコメントは一切ありませんでした。大飯原発のことと、今回の美浜・高浜原発のことは一切関係ないとでも言いたいのでしょうか・・・
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また資源エネルギー庁は「我が国のエネルギー政策について」と題して原子力発電の必要性を説いていましたが、その説明資料の中に、エネルギーごとの発電コストを比較した図を示していましたが、再生可能エネルギーの発電コストを明らかに高く示していました。
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参考:資料に示されていたエネルギー別の発電コスト(円/kWh)
石油:30.6円~43.4円
LNG:13.7円
石炭:12.3円
原子力:10.1円~
再エネ:太陽光(住宅)29.4円 風力21.6円
データ出典:資源エネルギー庁「発電コスト検証ワーキンググループ」
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質疑応答時にそのことについて質しましたが、「資料に示したデータは2015年に検討されたデータで印象操作ではない」と返答でしたが、資源エネルギー庁自身が2017年に作成しているHPには全く違う数値が示してあり、意図的に古いデータを示して印象操作をしているとしか考えられません。
参考:資源エネルギー庁HP「再エネのコストを考える」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/saiene/saienecost.html
(このページでは太陽光も風力とも発電コストが10円未満になっていることが示されています)
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また内閣府の担当者は、原発事故時の避難計画などを説明しました。
自然災害等により山間地の集落などが孤立した場合の対応で、「一時避難所や自宅での屋内退避が長期化することに対してどう考えているか?」と質問したところ、福島原発事故時に持病を持った避難者が避難後に症状悪化などで多くの死亡者が出たことを引き合いに出し、「放射線の被ばくよりも無理に移動させることによるリスクの方が大きい」との見解を示し、UPZ圏内での放射線被ばくを小さく評価していることが良くわかりました。
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今回開催された住民説明会ですが、説明会に参加できるのは、UPZ圏内の自治会長・議員・防災関係団体など対象が限られており、”住民説明会”と言えるものなのか甚だ疑問でした。
参加されていた自治会長さんのひとりが「市民の理解を得るために、もっと住民向けの説明会をするべきだ」と、意見されていたが全くその通りだと思いました。
特に原発事故時の住民避難時には住民の協力が不可欠で、このような「住民説明会」を1回開いただけで「住民への説明責任を果たした」とすることは許されないと考えます。引き続き、重ねて住民説明会を開催するよう、当局に要請していきます。
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