【元市職員に対する求償請求の議案に反対した理由とこの事件から学んだ教訓】
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9月28日、9月定例会の最終日でした。マスコミでも報道されていた案件でもある、元市職員に対する求償請求の議案は、賛成少数のため否決されました(業者に対する求償議案は可決)。
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この案件について私は「反対(求償すべきでない)」の意思表示をさせていただきました。この判断については、賛成・反対、双方の意見を伺いながら採決前日まで悩みましたが、なぜ反対票を投じたかについてこの場で示すとともに、この事件を通して感じた事を述べさせていただきます。
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今回の事件では、担当職員に「重大な過失」があったことは第三者委員会でも認められており、職員の不勉強や不適切な業務の仕方は当然責められるべきです。ダイオキシンという猛毒の化学物質の取り扱いは、市民の健康や環境に対して直接影響を与えることでもあり、行政の担う業務の中でも最も気を遣うべき事項の一つだからです。私にとっても環境センター立地地区の住人として「転居も考えるほど」の衝撃であり、長年協力されてきた地域の方にとっても環境センターへの信頼性を大きく失わせる事件でした。したがって市民感情として、「職員に求償するべき(損害の一部の責任を取らせるべき)」という主張は理解できます。
しかし、それでも今回の求償事案については以下の理由で、求償すべきではないと判断しました。
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◆職員の行為によって個人的な利益(公金の着服とか入札情報を漏らしてワイロをもらう等)になる場合は当然、求償の対象となるべきですが、今回の場合は職員個人が利益を得ているわけではない
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◆ガス化溶融炉という運転が非常に難しい設備の運用について「専門の職員を養成してこなかった」「適切な引継ぎがなされていない」など行政の仕組みとしての体制ができておらず、この不備が今回の事件の大きな背景にあること
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◆担当の職員が求償されるのであれば、当然、元市長などトップも何らかの責任を取るべき(現市長については給与返上など、一定の責任を取っている)で、本来ならばトップから道義的責任をとるなど道筋をつけるべきであった。今回の求償案件では、その部分の求償を諦めてしまっていて悪く言えば「取れるところから取る」という形になってしまっていること
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◆「重大な過失によって高島市に損害を与えた」ということであれば、市職員による公務中の交通事故によって被害に遭われた方に出されている治療費や慰謝料、旧マキノ町が一般廃棄物の処理を外部委託していた敦賀市の業者が不法投棄をしていて、その原状復帰のための工事代金を今でも高島市は支出している、など他の事例との整合性が取れない。請求するのであれば明確な請求条例などを定める必要がある
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以上のような理由です。
今回の事件は、高島市の環境行政の体制が引き起こしてしまったことであり、そこから私たち市民が何を学び取るかという所こそ大切と考えます。
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「なんでも燃やせる夢のごみ焼却施設」の恩恵を受けて、私たち高島市民はほとんど分別をすることなく燃やせるゴミを捨てることができます。この便利さが果たして本当に良いのかどうか。便利さと引き換えに何を失ってきたか、というところを考える必要があると考えます。
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現在の焼却炉は来年3月に停止されることが決まり、次の焼却炉についていよいよ本格的な準備が始まります。今後の廃棄物処理をどうするのか、というところで今回の教訓を活かした前向きな議論を今後深めていかなくてはなりません。私も廃棄物処理行政について学び、市民のみなさんと共有していきたいと考えております。
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